JCBカードWは国内なら強いもの「誰にでも万能なカード」ではなく、特に海外利用を想定する方は後悔しがちです。このカードを使っても後悔しないためには、海外ならメインではなくサブ運用することの重要性や、ポイントアップの条件についてよく理解する必要があります。
【このタイプはJCBカードWを作るな】おすすめしない人の特徴と理由
JCBが発行する「JCBカードW」は年会費無料でありながらポイント制度や補償が充実しており、旅行者に嬉しい特典が満載のクレジットカードです。しかし「万能のカード」のように見えても実はそうではなく、おすすめできない人もいます。
そこでまずは、どういったタイプの人にはJCBカードWがおすすめできないか、4つの特徴についてそれぞれ解説していきます。
海外での利用を想定している人(旅行や海外通販)
JCBカードWの使用用途が、主に海外旅行・海外通販を想定している方には、あまりおすすめできません。理由は単純で、ブランドが「JCB」だからです。JCBカードは世界中で使えますが、加盟店数がVISA・Mastercardブランドより少ないため、国によっては使えない店が多々あります。
- JCBの加盟店数:5,600万店
- VISAの加盟店数:1.75億
- Mastercardの加盟店数:1.5億店
上記のとおり、JCBはVISAやMastercardと比較して加盟店数が約1万件少なく、レジで決済できない店が普通に出てくるため、海外使用目的でメインカードとして使うには不安が残ります。
これは実店舗だけでなく海外通販でも同様です。そのため、どれだけ旅行特典や補償が充実していても、海外利用メインの方なら、JCBカードはあくまでサブカードの位置に留めておくべきだと言えます。
ポイントを“即使えるお金感覚”で使いたい人
ポイントはある程度貯まったら「即使いたい」方にもJCBカードWは向いていません。なぜなら、JCBカードWで貯まる「Oki Dokiポイント」は貯まりやすいですが、次のようなデメリットもあるからです。
- 店舗ですぐに使えるポイントではない
- 他ポイントへの交換やレート計算には手間がかかる
- ポイントは常に「1ポイントあたり1円」ではなく必ずしも等価ではない
ポイント大手である「Vポイント」等と比較して、クレジットカードで貯まるポイントは少し癖があるケースがありますが「Oki Dokiポイント」も同様です。実店舗で利用するためには他ポイントに交換する必要がありますし、交換レートも交換先により変動します。
ちなみに実店舗での利用は、2026年2月に同カードのポイント制度が変わることでできるようになりますが、注意点もあります。その点については次から解説します。
Oki DokiポイントからJポイントに!
JCBカードWで貯まるポイントはずっと「Oki Dokiポイント」でしたが、2026年2月から「J-POINT」に変わります。
従来の「1,000円ごとに1ポイント」だった条件は、より一般的な「200円ごと1ポイント」に変わりますが、価値が5倍に増えるわけではありません。またポイントの交換先により、次のとおり「1ポイントあたり0.6円〜1円分」というレートになります。
- 1ポイントあたり1円分の商品:MyJCB Payポイント利用、JCBギフトカード等
- 1ポイントあたり0.8円分の商品:JCBトラベル商品、タネカブフリーポイント
- 1ポイントあたり0.7円分の商品:ポイント移行、ギフトカード等
- 1ポイントあたり0.6円分の商品:航空系マイル移行
もう一つの注意点は、JCBカードWは「J-POINT」ボーナスの対象にならないという点です。対象カードは50万円以上の利用でボーナスポイント(50万円増えるごとに付与ボーナスが2500ポイント増加)が付与されますが、JCBカードWは対象外です。
ガストやマクドナルド、スターバックス利用時に付与率が最大20倍になる特典は残りますが、入会費無料のカードとしての差別化に直面することになります。
日常全般での還元率を重視している人
JCBカードWは普段遣いでのポイント還元率を重視している方にもおすすめできません。ここまで解説したように、次のような「日常で無意識にポイントが貯まるようにしたい」と考えている方にはデメリットとなる特徴があるからです。
- ポイントのレートは交換先で変わる
- 対象の店舗を利用することが大前提である
- JCBカードWはボーナスの対象外である
交換先ごとのレートで紹介したとおり、他ポイントへの移行は「1ポイントあたり0.7円分」になり還元率が「0.7%」まで落ちるため、日常で使えるポイントへの無条件での高還元を求める方には向いていません。
J-POINTに変わっても、従来の「ポイント経済圏にいる人ほど効率的に貯められる」という特徴は変わりませんし、JCBカードWはボーナス付与の対象外である点も考慮したうえで、普段遣いのメインカードにするかどうか決める必要があるでしょう。
JCBカードWで実際に起きやすい後悔パターン
次はJCBカードWを実際に使ったときに後悔しやすい3つのパターンについて、それぞれ解説していきます。
海外で使えなくて困った
JCBカードWだと、海外の店舗で買い物をしようとしたときに「使えるカードはVISA・Mastercardのみ」だと言われてカードが使えず、現地通貨も持ち合わせていないと買い物ができない可能性があります。
実際にJCBブランドのカードを持って海外旅行へ行ったは良いものの「使えない店が多くて困った」という旨の投稿がSNSを中心に寄せられています。また傷害保険が利用付帯のため、現地で支払えなければ有事の際に補償が受けられないリスクがあります。
東南アジアや中国、台湾や韓国、北米やオーストラリア、などの地域や国では使える店が多いという意見もありますが、やはり場所を問わず使えるVISA・Mastercardブランドを持っている方が安心できるでしょう。
海外通販で使えなかった
JCBカードWは実店舗だけでなく、海外のJCB決済に対応していない通販サイトでも使えません。一例として、多くの事業者が対応している決済代行の「Stripe」は、取引処理に「Shopify Payments」を使用している場合、事業者の所在国が米国やカナダ等の国のみサポートされており、それ以外は受け付けていません。
決済代行を挟まない取引の場合はさらにJCBブランドだと拒否される可能性が高いため、まともに買い物ができないフラストレーションが貯まるでしょう。海外旅行と同様に、通販もVISA・Mastercardにするのが定石です。
結局2枚持ちにした
海外旅行のためにJCBカードWを作ったという方でも、結局は安心できずにVISAやMastercardとの2枚持ちにした、という方は多いです。現地に行ってみて使えない経験をしたので、帰国後にVISA・Mastercardで作り直した、という方もいます。
そのような二度手間を避けたいなら、最初からVISA・Mastercardブランドで作るべきです。加盟店が少ない、オンラインでも決済基盤の都合で使えない場面がある、という問題はいちユーザーの工夫で埋められる問題ではないからです。
それでもJCBカードWが向いている人の特徴
次は、ここまで解説したようなデメリットがあったとしても、それでもJCBカードWをおすすめできる人に共通する4つの点について、それぞれ解説していきます。
Amazonをよく使う人
Amazon.comをよく使う方はJCBカードWでも問題ありません。なぜならAmazonでは海外商品を購入する場合でもJCBブランドのカードが問題なく使えますし、JCBカードWならポイントアップの対象にもなるからです。
さらに2026年から移行される「J-POINT」では、従来のように他社ポイントへの交換手続きをしなくても、直接Amazonでポイント払いが可能となります。ネックだった「ポイントを貯めても即使えない」が解消されるため、より高い利便性が実現します。
スタバをよく使う人
スターバックスをよく使う人も、ポイントが貯まりやすいのでJCBカードWはおすすめです。スターバックスはオンライン入金・オートチャージで付与率が11倍(5.5%)になるだけでなく、eGiftの購入ではさらに21倍(10.5%)にまで跳ね上がります。
ポイントアップの条件にはただカードを提示するだけでは駄目で、オンライン入金やオートチャージが必須等の注意点もあります。それでも近所にスターバックスがある方にとっては、意識しなくてもポイントが貯まるルーティーンを作れるためお得です。
ポイント交換を楽しめる人
ポイントを貯める過程だけでなく、ポイント交換そのものを楽しめる人にも向いています。冒頭で解説したとおりポイントは交換先によってレートが変わるため、自分で交換先を選別するという作業が間に入ります。
たとえば、元を取ろうとする人が「1ポイントあたり0.7円分」の商品を選ぶと損となりますが、その点を許容できる人や、最初から交換レートが高い「MyJCB Pay」や「JCBギフトカード」への交換を想定している人にとっては問題ありません。
ポイ活を楽しめる人
JCBカードWで貯まるポイントに限らず、普段からポイ活を楽しんでいる方にもおすすめできます。そういった方々は、ポイントを効率よく貯めるために行う次のような行動を苦と感じないからです。
- 少し遠くても優待店へ行って買い物をする
- ネットショッピングを利用するときに特定のモールを経由して購入する
- 都度開催されるポイントアップのキャンペーンに参加する
逆に、上記のような「ポイントアップに欠かせない行動を少し遠回りしてでも達成すること」を苦に感じる方には、ポイ活およびそれが前提となっているカードやサービスはおすすめできません。
海外利用を重視する人が検討すべき代替カード
次はクレジットカードを海外で使いたい方が検討すべきJCBカードWの代替案について、その選び方も含めて解説していきます。
海外で使うカードを選ぶ時の考え方
海外利用が中心のカードを選ぶときは、次の2点を満たしているかチェックしましょう。
国ごとに使いやすい国際ブランドがある
VISA・Mastercardは世界各国で使えるのに対し、JCBブランドは使いやすい国や地域がアジア圏に偏っており、利便性の面で劣ります。しかし中には「旅行は日本国内または韓国や台湾などにしか行かない」という方もいるでしょう。
ここで重要になるのは、選択肢の豊富さです。同じカードでも「JCBしか作れない」のではなく、VISA・Mastercard・JCB・AMEXの中から好きなブランドを選べるカードなら、それぞれの用途に合わせた柔軟な選択が可能となります。
海外事務手数料はカードによって違う
海外でクレジットカードを使うと、現地通貨での決済となり利用代金に「海外事務手数料」が上乗せされます。手数料はたいてい、ブランドごとの換算レートにカード会社が決めた所定の額を加算した金額となります。
多くのカード会社が「3.85%」を採用する中、JCBカードは「1.60%」という比較的低い手数料(事務処理コスト)を設定しているためおすすめできますが、これよりも低コストで運用できるカードが他にもあるかもしれないため、どちらにしても比較考慮は必須です。
海外で使いやすいクレカ3選
次は海外利用におすすめできる3つのクレジットカードについて、おすすめできる理由を解説します。
学生なら学生専用ライフカード
これから社会人になる大学生の方には、利用総額に応じたキャッシュバックを受けられる「学生専用ライフカード」がおすすめです。このカードは事前にエントリーを行い海外で利用すると、利用分の4%、最大で10万円のキャッシュバックを受けられます。
この点で特に留学生には手放しにおすすめできるクレジットカードでしたが、注意点もあります。今まで当カードには自動付帯の海外旅行傷害保険が付帯されていましたが、2026年3月31日以降は利用付帯ですらなくなり、保険は完全に廃止されます。
この「改悪」とも取れる変更により、海外留学生は海外で有事の際も補償を受けられず、このカードを持つメリットが大幅に減少してしまいました。海外利用に伴うキャッシュバックのメリットはありつつも、この変更点には十分注意したうえで申し込むべきです。
もしもに備えたいならエポスカード
海外利用での補償を重視される方は「エポスカード」がおすすめです。このカードには最大3,000万円が補償される海外旅行傷害保険が付帯されているだけでなく、日本語に対応した海外サポートデスクや、緊急時に代替カードを届けてくれるなど、海外旅行のリスクに対応するサービスが充実しています。
保険自体は利用付帯のためエポスカード決済でなければ補償対象外になる、という注意点はありますが、それでも年会費無料カードなので余計なコストがかからず、おすすめできます。
くわえて、当カードは他社と同等の「3.85%」の海外事務手数料が発生しますが、海外でキャッシングを申し込み、ATMから現地通貨を引き出す場合は事務手数料はかからず、ATMの利用手数料のみで済む、というメリットもあります。
マイル貯めるならJAL VISAカード
ポイントの即時利用よりも「マイルを貯める」ことを重視したい方には「JAL VISAカード」がおすすめです。このカードは200円ごとに1マイル貯められ、さらに「ショッピングマイル・プレミアム」なら付与率が2倍(100円ごとに1マイル)になります。
また、イオンや大丸、スターバックスやトヨタレンタカーなどの特約店を利用した場合も、付与率が2倍(200円ごとに2マイル)になります。これもJCBと同様に活動範囲が「JAL経済圏」の中であることが重要ですが、該当する方には強くおすすめできます。
JCBカードWを選んで後悔しないためのチェックリスト
これからJCBカードWを作ろうと考えている方は、後悔しないために次のチェック項目にどれだけ該当するか確認してみましょう。該当項目が多い方は、別のカードの検討をおすすめします。
- 40歳以上である(当てはまると申し込めない)
- 海外へ行くときはクレジットカードを1枚だけで完結させたい
- 海外旅行へ行く機会や、海外出張が多い
- ポイントはある程度貯まったら即現金と同じ感覚で使いたい
- ポイント優遇の条件管理をしたくない
- ポイント優遇の対象店舗やサービスをあまり利用しない
- ポイントの交換先でレートが変わるのが嫌だ
これらのチェック項目にほとんど該当しないという方は、JCBカードWを作っても後悔しない可能性が高いです。海外利用はあくまでサブ運用であること、ポイントアップの条件を理解でき、達成が苦でないこと、などがポイントになります。
JCBカードWに関するよくある質問
最後に、JCBカードWに関してよくある4つの質問に回答していきます。
JCBカードWに年齢制限はある?39歳以降も使える?
JCBカードWを新規発行で申し込める年齢は「高校生を除く18歳以上39歳以下」に限定されているため、40歳以上の方はカードを作れません。ただしすでにカードを持っている方が40歳になってもカードは止まらず、継続して利用できます。
海外で「JCBカード1枚」は危ない?
すでに解説したとおり、JCBはVISAやMastercardと比較して加盟店が少ないため、海外では決済に使えない店舗が多々あります。国により差はあるものの、とりわけアジア圏以外に旅行に行く方が、JCBカード1枚だけで行くのは危険です。
J-POINTに移行したら貯めたポイントはなくなる?
JCBカードWで貯まる「Oki Dokiポイント」は2026年1月13日に「J-POINT」に変わりますが、保有ポイントはなくならず、自動的に移行されます。1ポイントあたりのレートが変わるため所有ポイントは増えますが、価値が5倍になるわけではありません。
Amazon.comやスタバで還元率を高くする方法は?
JCBカードWでポイント還元率を高くするには「ポイントアップ登録」が必須となります。登録したうえでAmazonでの買い物、スターバックスならオンライン入金またはオートチャージを行うことで高いポイント還元率が適用されます。
まとめ
JCBカードを作って後悔しないためには、このカードが特約店の狙い撃ちにより真価を発揮することや、交換先でレートが異なるという点を理解することが重要です。優秀ではあるものの「誰にでも万能とは言えない」カードだからこそ、自分に合っていることを確認してから申し込みましょう。
